2012年04月04日

2011年トクホ市場規模はまたも減/日本健康・栄養食品協会

(財)日本健康・栄養食品協会(東京都新宿区、下田智久理事長)は2012年3月27日、2011年度の特定保健用食品(トクホ)の市場規模調査の結果を公表した。アンケートは2011年12月末時点で許可取得の品目数983を持つ企業180社を対象に行った。

市場規模は、前回比94.2%の5175億円。調査開始以来、はじめて減少した2009年の調査に引き続き、縮小した。

用途別では、コレステロール、血圧、食物繊維、中性脂肪・体脂肪が前回より増加。特に血圧は、前回比117.6%と増加率が最も高かった。生活習慣病関連のニーズの増加などが追い風となったようだ。

販売経路別の市場構成では、スーパー、戸配、コンビニのトップ3が全体の8割強を占めるが、スーパー、コンビニの構成比は減少。代わって通信販売が、2007年以降じわじわと増加を続けている。ドラッグストアも店舗数の増加と並行し、着実に構成比を高めている。

同協会では今回の調査結果を受け「震災の影響などもあり、慎重な消費行動が継続される中、売価が高めのトクホには一般食品の購入傾向、低格圧力も加わっていると考えられる」と2009年に続く、市場縮小を分析した。

posted by 川崎智子 at 01:16| Comment(0) | 健康・栄養食品 | 更新情報をチェックする

拡大する医薬部外品市場 「3つの理由」


1については、多くを説明する必要はないだろう。薬事法により、化粧品は効果効能を謳えない。女性を美しくすることがその役割である化粧品で、その効果を謳えないのは、販売戦略上、大きなデメリットとなる。より効果的に販売戦略を進める上でも、医薬部外品化粧品を選択するのは、当然である。


そうは言っても効果効能が謳えるという“特典”を得るためには、諸手続きが必要となる。厚労省の認可をもらうための諸々の手続きなど、煩雑なこともクリアしなければない。そうした中で、メーカーのニーズを受け、化粧品OEM企業が、医薬部外品対応を続々と進めている。その結果、メーカーにとっては、低リスク・短期間で手軽に医薬部外品化粧品に進出する環境が整いつつある。これが2つ目の理由だ。


化粧品は化粧品全成分表示が必要。医薬部外品には義務は無い。3は、少々間接的な要因だが、決して小さくはない要素といえる。2001年4月にスタートした「化粧品全成分表示」。その背景には、規制緩和による化粧品製販の事前承認を不要にしたことがある。簡単に化粧品の製造販売を行えるようにする代わりに、その全成分を表示しなさい、となったわけである。化粧品ではない「医薬部外品」は当然、全成分表示の対象外。

その結果、医薬部外品化粧品では、カタカナだらけで分かりづらい表記の必要がなく、“特典”である効果効能表記を際立たすことができ、消費者により効果的に製品選びをしてもらえる表示が可能となっている。
以上3つが、化粧品市場の拡大と飽和の中で、「医薬部外品化粧品」を効果的にユーザーにアプローチする販売戦略として定着させ、いまに至っている。 次項では、知っていそうで実は知らない医薬部外品、特に化粧品の医薬部外品について、基本もしっかりと押さえつつ、主にその"有効性"について解説していく。

効果効能が謳える医薬部外品化粧品 限定的ながら効果効能が謳える医薬部外品化粧品。堂々「美白」とテレビCMなどで謳えることは、メーカーの販売戦略上、これ以上ないメリットといえる。しかし、実は場合によっては全成分表示の化粧品の方が、認可成分しか使用できない医薬部外品に比べ、高濃度で効果が期待できることもありうる。もっとも、「化粧品」は当然ながら薬事法の縛りで何もいえない。配合成分の濃度さえいえない。それでもその“可能性”に一縷の望みを託し、本当にこだわりのいい「化粧品」を作った企業を知っているが、販売には苦戦している…。

販売サイドにとって、障害以外の何者でもない薬事法をクリアする伝家の宝刀。それが、「医薬部外品」ということになる。製品を企画し、販売する上で当然設定されるのは、そのターゲット。そこに対し、「どんな効果が期待できるのか」、を発信することは、購買のスイッチを押す上で非常に重要となる。認可成分しか使用できない、配合率にも制約がある、などデメリットはゼロではないが、ユーザーに効果を伝えられるメリットを考えれば、十分にお釣りが来る。製品メーカーがこぞって、医薬部外品へシフトするのが当然なら、「どんな効能がある」のかが明確な医薬部外品化粧品が市場で支持されるのも当然なのだ。

新指定医薬部外品、新範囲医薬部外品など医薬部外品の区分あまり知られていないが、効果効能を謳える「医薬部外品」化粧品のほかに「指定医薬部外品」というカテゴリーもある。これは、従来からの医薬部外品に新たに追加された医薬部外品のこと。「新指定医薬部外品」や「新範囲医薬部外品」などが該当する。

こうした「指定医薬部外品」には、便秘改善剤や滋養強壮剤などもあり、医薬部外品化粧品と併せれば効果効能を謳っての“内外美容”のアピールも可能となる。

両方に対応する化粧品OEM企業もあり、販売戦略に「医薬部外品」を考慮しているメーカーならそうした企業を使わない手はないだろう。

posted by 川崎智子 at 01:13| Comment(0) | 医薬部外品 | 更新情報をチェックする

なぜ日本ではサプリメントが有効に機能しないのか

品がいびつな理由――業界では昨今、サプリメントの販売にあたり、「何もいえず売りようがない」というぼやきがあちこちで聞かれます。実際、薬事法をはじめとする法と絡み、日本の健康食品が置かれた状況は「いびつ」といわざるを得ません。

その通りです。もっとも理由は明白。つまり、いまに始まったことではありませんが、健康食品の位置付けがあいまいだからです。食品でもないクスリでもない「いわゆる健康食品」。そんな宙ぶらりんな状態だから決まったこともなく、結果、ルールもあいまいになる。これでは業界の健全な発展など望むべくもありません。

――AIFNではそのミッションステートメントの中で“日本における適切かつ諸外国とも整合のとれたサプリメントに関する社会的な定義を確立するためにあらゆる努力を惜しみません”と宣言しています。

国際的視点から見た場合、日本のサプリメントのおかれた状況には孤立感があります。日本だけが独自の動きをしており、異質に映ります。先進国のアメリカはおろか、中国、韓国などの他のアジア諸国よりも、その利用環境が劣っているのは残念なことだと思います。

なぜ日本の動きは世界に逆行するのか――なぜ日本の動きは世界からズレてしまったのでしょうか。

これは我々も含めた業界団体の努力不足、ということになると思っています。といいますのも、これまでに何度かチャンスもあった中で、本気でどういうものにしたいのかという青写真を描き、提示し続けてこなかった。そのツケがいま響いているんだと思います。行政との折衝において、その担当者は頻繁に変わりますし、知識に優れた人が必ずしも揃っているわけではありません。そうなりますとやはり、業界の事情、世界の状況、消費者の状況などを熟知する業界団体が主導になり、しっかりとした青写真を行政に対し、提示する必要があります。それが出来なかった、ということではないでしょうか。

――そうした状況を踏まえてか、昨今は業界団体も法制化を視野に入れた動きを活発化させています。

いい流れだと思います。ただ大事なことは、業界6団体がしっかりと足並みを揃え、行政に対し、しっかりとしたリーダーシップを示すことです。9月には消費者庁が発足し、関連の一部事案が厚労省から移管されます。その中にはヘルスクレームも含まれるそうですが、そういった方面の知識や見識のあまりない人が集まるともいわれています。そうした場合、業界団体がしっかりと情勢やニーズを見極めたたたき台なりを示すことが重要です。そうしなければ、本当に必要とされるものにはならないと思います。今度こそ、キチンと青写真を提示することが大切ですね。

――業界の健全化にはやはり法制化が必要とお考えですか。
そうですね。ただし「法制化ありき」というよりも、まずは現状におけるサプリメントの周辺環境を整えるなどの土台固めが大切と私は考えています。AIFNは前進のNNFAジャパンを含め、2009年で設立10周年を迎えました。それを機に名称も改称。今後、しっかりと周辺環境を整える作業を進めていく上でも、組織体制もよりシステマチックに有機的に動けるものに改変しています。海外情報の発信、国際団体とのパートナーシップを推進する「国際委員会」、調査、研究など科学的観点からさまざまな活動などを行う「科学委員会」、協会内外に向けた広報活動を目的とする「広報委員会」、サプリメントの法制度化や輸入時の食品素材の承認の迅速化などについて対応する「法務委員会」。これら4つの委員会が、各事案に対し、迅速にスムースに対応していくことで、環境整備をしっかりと進めていけると考えています。

新理論「ヘルスGDP」とはなにか
――10周年にあたってはAIFNは、新戦略として「ヘルスGDP」なる新理論も提唱しています。

これはAIFNが提唱する新しい考えでGDPから医療費の支出など、病気による損失を引いたものになります。ヘルスGDPを高めるためには医療費の削減が不可欠です。となりますと、病気になる前に健康維持で使用するサプリメント等の利用促進にもつながってくると考えます。こういった一般の人にもより分かり易い理論を提唱することで、サプリメントの位置付けが明確に認知いただける一助になれば、と思っています。現在、専門家とデータの整理などを進めており、論文や書籍など、何らかの形で一般の人々にも知ってもらうよう働きかけていく予定です。

――日本統合医療学会とも提携しましたね。
サプリメントの位置付けを考えたときに、医療の中での重要性を認識してもらうことは大きくプラスに働きます。同学会は、サプリメントを肯定的に捉える医師も多く、厚労省も一定の評価をしている団体です。薬剤師や栄養士はもちろんですが、なかでもいわゆる治療のプロフェッショナルである医者の影響力は大きい。そういったところでサプリメントが、一層認知されていけば、その位置付けも自ずとハッキリしてくると思います。11月の統合医療学会では、AIFNも参加し、講演を行う予定です。

――一般へ向けては新理論の「ヘルスGDP」、ドクターに対しては日本統合医療学会との提携。サプリメントのポジショニングを考えると非常にバランスのとれたアクションですね。
先ほども言いましたが、今の世界的に孤立した日本のサプリメントの現状はこれまでの業界団体の努力不足と私は思っています。いろいろな背景はありますが、結局、しっかりとやらなければツケは自分たちに回ってくる。ですから、6団体が足並みをそろえることはもちろん重要ですが、それ以前に、各団体がいったこと、掲げたことをキチンと責任を持って進めていくことが大切だと思います。そうした各々の活動の延長線上には、自ずと法制化というものも見えてくると思います。

課題解決は諸外国との連携に視野にグローバル展開
――最後に理事長として、意気込みと今後の展望をお願いします。

5月にAIFNとしての新戦略を発表してから各方面のプロフェッショナルの方々から多くの支援の声が聞こえてきました。我々の目指す方向性に期待を感じて下さっていることをヒシヒシと感じますし、本当にありがたいことだと思っています。この期待にこたえることは、掲げたことを着実に実行することしかありません。2007年に業界団体として始めて掲げたミッションステイトメントはもちろん、グローバルな視点で活動できるという点では、これまで以上にアメリカを筆頭とした諸外国との連携も深めていきたいと考えています。高齢化社会を迎えた日本にとってQOLを高めることは社会的自立をサポートするための大きなテーマです。サプリメントはそういったものをサポートする役割としても期待されています。その一方で日本では諸外国と比べ、その有効性や安全性に関する情報が伝わりにくいものとなっています。そうしたサプリメントを取り巻く様々に課題に対し、これまで先輩方が築いてこられた多くの知見や経験を大事にしながら、関連団体、関連省庁とも連携を深め、さらに社会へのアピール力を増すために現在約90社の会員企業を1社でも多くできるよう働きかけながら、ひとつひとつ真摯に取り組んでいきたいと思っています。
posted by 川崎智子 at 01:10| Comment(0) | サプリメント | 更新情報をチェックする
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